2012年6月2日土曜日

よくわかる悩みのページ


よくわかる悩みのページ

 

よくわかる悩みを知っ得ゼミナール
1〜100

人間には欲望があります。その欲望は常にかなえられるとは限りません。そして行き場を失った欲望は、悩みとなってわれわれを困らせます。欲望を生み出す背景には主観的な思い込みがあります。その主観的な思い込みに隠された問題点や矛盾点を知り、逆に利用することによって悩みを軽減したり、コントロールできるのです。「よくわかる悩みを知っ得ゼミナール」では、以下のように悩みの解決のプロセスを3段階に分け、各悩み毎にまとめています。該当する悩みがない場合でも、考え方は基本的に同じです。ただ漠然と悩まずに、このプロセスで冷静に順を追ってみることを、お薦めいたします。

よくわかる悩みのプロセス

悩みの内容

第1段階 欲望
その悩みを生み出している欲望は何かを知る。
第2段階 主観的な思い込み
その欲望の背景には、どのような思い込みがあるのか。つまり、その欲望が実現した場合に想像していることは何かを見極める。
第3段階 問題点・矛盾点
その思い込みにはどのような問題点や矛盾点が隠されているのかを知る。

1.怨みを忘れられない

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 怨んでいる人に怨みをはらしたい
第2段階 怨みをはらすことで、過去の忌々しい記憶が忘れられて、すがすがしい気分が味わえるに違いない。
第3段階 相手から受けた行為にもよるが、例えばひどい言葉や行為(暴力などは除外)である場合、怨みというのは結局自分の主観であることを認識しておかなくてはならない。確かに、相手のひどい言葉や行為はもちろん良くはないのだが、それ以前に相手に対する期待や思惑がはずれてしまったことがそもそも怨みが生ずる根本の原因となっている。なぜなら、同じ事を全くの他人や気にもかけない人から受けた場合、怨みになるかどうかは疑わしい。やはり、自分が相手に持っていた欲望を否定されたことによると思われる。従って、怨みを仕返しという形に変えて、たとえ成功しても根本は解決されないことには変わりはない。つまり、怨みをはらすよりも、相手に抱いていた期待感や思惑というものが、 結局相手にはそれを受け入れるだけの度量がなかったと思うのが一番。

2.人の過失を知ってしまった

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 失敗して何の罰も受けないのは不公平である。だから他人の失敗をみんなにしゃべりたい。
第2段階 他人の失敗は密の味がする。つまり、その人を犠牲にすることによって、そのひとに制裁が加えられ、しかもその組織の中での自分の立場は、相対的に安泰になるに違いない。
第3段階 「言いつける」「ちくる」という部類の話であって、直接本人に話すということが思いつかないというのはいかにも幼稚。自分のミスが噂みたいになっている時の気分の悪さを考えれば、わかりそうなこと。失敗というのは故意ではなくあくまでも過失であるから、事故にでもならない限りは、罰や制裁を受ける性質のものではない。従って他人の過失に社会的制裁を加えるべきと考えている心理は、実は失敗そのものに対してではなく、失敗した本人に対してもともと「失敗すればいいのに」という欲望を持っていたのかもしれない。やはり、本人の口から公表なり謝罪なりするのを待つのが良いのではないだろうか。

3.欲しい物が手に入らない

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 どうしても欲しい。単純に物欲、独占欲。
第2段階 例えば車が欲しいとすれば、その車さえ手に入ればもう大満足、死んでも良いくらいの幸せ気分でいられるに違いない。
第3段階 この類の欲望は子供と同じ。手に入らなければ、だだをこね、手に入れば一転して大喜び。でも、手に入ってしまえば、初期状態にリセットされるだけの話であって、その幸せな気分は持続なんてしない。つまり、欲望というのは、満たされなければ苦しいが、満たされた状態も長続きしないという、わかり易い見本のようなもの。達成された欲望はもはや欲望ではなくなり、別の欲望を探してしまう。欲望のそのような性質を知るならば、欲望が満たされない状態か、欲望を探している状態が交互にあるだけと分かる。つまり、欲しい物が手に入らないか、欲しい物を探している状態しかない。結局手に入ればずっと満足でいられると思っているのは今のうちだけ。究極の満足感が存在するという思い込 みから早く抜け出した方が良い。

4.勝負に負けたことを引きずってしまう

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 勝敗にこだわらないような性格になりたい。ネガティブな性格をなんとかしたい。
第2段階 もっとポジティブな性格になれば、きっと勝敗にもこだわらず、マイナスの事をひきずらなければ、人生が楽しいに違いない。
第3段階 これは半分は当たっている。しかし、ポジティブな人は勝敗にこだわらないのではなくて、負けたことをただ単に恥ずかしいというようなマイナスな事として捉えるのではなく、自分自身のために役立てるようなプラスなことに切り替えることができると言うこと。敗北の中にだけ自分に不足しているものを掴めるヒントがある。引きずっているというのは、それを放置しているに過ぎない。次ぎの段階があることに気づけば、ただの敗北ではなくなるはず。

5.怠けていたい

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 なるべく楽をしたい。苦労は金を払ってでもしたくはない。
第2段階 うまくいけば、一生遊んで暮らしたい。苦労をしないことこそ、人生の最高の極みに違いない。
第3段階 本当の喜びは、自分がしてきた苦労に比例して大きくなる、ということを知らない人。怠けているだけでは結局、狭い楽しみしか手にすることはできない、ということに気がついていない。怠けていても、欲望というものは常につきまとうものである。その欲望が怠けつづけるという行為で達成されない性質のものであれば、いくら裕福で遊んで暮らせるからといって、結果的にはその欲望を達成できない苦しみによって決して楽になれるかどうかは疑わしい。怠けることが、そのまま楽しい人生であると考えるのは、浅はかなことである。

6.暴力をふるってしまう

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 相手を自分の意のままにしたい。自分の強さを誇示したい。
第2段階 暴力は最終手段で、悪いことだとも思うが、時と場合によっては、使わざるを得ない。特に話し合いで決着がつかない時などには、有効な手段であることは間違いなく、強さをわからせれば、全てがうまくいく。
第3段階 肉体的な強者の立場を利用するという、卑怯な手段を用いているという意識が欠如している。しかも暴力を使えない場合、弱さは暴露される。自分の中で描く肉体的な意味での強者とは、即ち自分自身のコンプレックスの裏返しであるということに気が付いていない。強さというのは、肉体だけではなく、その肉体を司る精神が伴っていなければ、真の強さとは程遠い。暴力で相手を征服できるというのは全くの主観であり、決して相手に受け入れられる道理ではない。その思い込みを捨てない限り、永遠に誰からも認めてもらえることはない。

7.暴言・悪口で人を傷つける

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 相手に自分の強さや怖さを誇示したい。
第2段階 暴言や悪口は、一般的に悪いことの部類に入ることなので、それを頻繁に用いることで、相手に慢性的な恐怖心を植え付けることができる。その結果自分は、常に優位な立場でいられるに違いない。
第3段階 弱い犬ほどよく吠えるのと同じこと。自分では、その弱さやびびりであることがよくわかっているため、実物以上に相手を過大に評価してしまう。そのため必要以上の攻撃をしないと、びびる自分を納得させられない。相手との関係は、強者と弱者という関係にあるという考え方に捕らわれているために、まず自分の恐さを示さずにいられなくなる。しかし、人間関係をこのように捉えていない人から見れば、単に口の悪い人だから相手にされなくなってしまう。つまり、他人は思惑どおりに弱者に甘んじていてくれるとは限らない。結局自分自身の強者と弱者の考え方そのものによって、架空の敵を作り上げているだけのこと。

8.前科で偏見を受ける

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 普通の人と同じ扱いを受けたい。
第2段階 過去の罪は、裁きを受け、相応の刑罰を受けて、社会に復帰できたのであるから、きっと公平に扱ってもらえるに違いない。
第3段階 たとえ罪を償っても、前科は消えることはないし、全て許されたというのは、自分に都合の良い解釈、つまり主観に相違ない。今の社会で、可能な刑罰を受けた に過ぎず、一生をかけて償う方法を忘れてはいけない。なぜなら、被害者にとって、受けた傷は現在も消えている訳ではない。従ってもし、偏見というものを感ずるならば、それが現在耐え忍ばなくてはならない自分への罪の報いであり、それを償うことだと思い生活していかなくてはならない。周りの人は皆そのくらいの気持ちを期待している。甘やかせばまた繰り返すと思われていると知るべき。

9.人からよくけちと言われる

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 気前が良いとは言われないにしても、けちとは言われたくない。
第2段階 けちというのは、大金持ちになら褒め言葉でも使うが、一般的には印象は悪い。もし、頻繁に奢ったりすれば良い評判になり、多少お金はかかるが、けちとは言われなくなるはず。
第3段階 けちとい言葉は確かに、物理的な金品のやりとりのことなのだが、結局はその金品への執着の仕方に尽きてしまう。つまり、いくら奢ろうが、物をあげようが、そこに自分の執着心が残っていれば、相手にとっては心苦しいばかりか、返って恐縮させてしまうことにもなりかねない。やはり、その執着心とじっくり相談してみてからでないと逆効果。単純に奢ればけちと言われなくなるという目論見では、小規模な贈賄を越えるものではなく、人気を金で買っても、所詮は金の切れ目が縁の切れ目となるだけ。それなら最初から姑息なことはやめて、けちに甘んじておいた方が、双方のためかもしれない。

10.主張できず我慢ばかりしてしまう

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 もっと自分の言いたい事を、人に言えるようになりたい。
第2段階 自分の意見をはっきり主張できれば、今までのように他人の言いなりになったり、あとから落ち込んだりすることはなくなるに違いない。
第3段階 我慢ばかりしているのは、精神衛生上良くはない。しかし闇雲に主張が過ぎれば、むしろ逆効果で落ち込むことは必至。どこかで、自分が意見を主張することによって、逆に相手に反論されたり、責められたりすることを回避することを選択してしまっている。そのように築かれた関係は、一方的なものであり結局は我慢の上に成立しているに過ぎない。人間関係というのは相互に依存するものであるから、意見や主張はできるだけ表現しておき、そのために崩れる人間関係なら、いずれは崩れるものに過ぎない。しかしながら、注意しておかなくてはならないことは、何を言えば自分が言いたいという欲求を満たすかということではなく、相手に伝えたいことは何か、どのように表現すればうまく伝わる かを、聞く人の立場で日頃から考えておくことということが重要である。

11.生きる目的は必要か

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 何の為に生きているのか知りたい。
第2段階 もしも、生きる目的が見つかれば、もっと集中してそれに打ち込めるし、きっと人生が楽しく、生き生きしたものになるに違いない。
第3段階 生きる目的を持てば人生が楽しく、生きる目的がなければ人生がつまらない、という時の生きる目的とは、即ち欲望のことである。何の為に生きているのかということは、自分の存在理由に対する疑問であるから、別の問題である。自分の存在理由に疑問を抱いたなら、自分と関係している人や物事を考えてみるのが良い。それは、何も自分が影響を与えているという意味ではなく、自分が誰かにとって必要とされているか、あるいは人でなくても良い。そう考えて見た時に、家族や友人やその他の関係において、いっさい自分が不要であったと言い切れるだろうか。つまり、関係性においてのみ、自分の存在意義というのは確認できる性質があり、それ自身で存在する意義など何もないということを知る べき。

12.人に言われたことが気になる

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 人に言われたことで、一喜一憂したくない。
第2段階 人に批判されると全人格を否定された気分になり滅入ってしまう。人の批判が気にならなくなるには、人に批判されないような人間に生まれ変わるしかないに違いない。
第3段階 他人に言われたことが気になるのは、自分と他人との考え方の正しさを比較しているため。他人の意見はその人の主観であり、自分の主観と同じ位、自分に都合よく解釈されたもの。つまり、他人の意見の中から、いかに事実を抽出できるかにかかっている。従って事実のみを受け入れ、主観の部分の扱いは参考程度にしておく。結局この参考程度の主観に全ての気になることは含まれていることは言うまでもない。自分自身をうまくコントロールしていくには、他人の主観に対して、必要以上に動揺したり傷ついたりしないようにできるかということ。これを日常的に身につけることは、必ずや自分の強い味方になってくれるはず。

13.すぐに他人のせいにする・責任転嫁

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 自分は悪者になりたくはない。
第2段階 基本的に自分は、自分の良かれと思ったことをしているのだから、自分が悪いはずはない。つまり、自分の好意を理解できずにいる他人に、その責任があるに違いない。
第3段階 他人のせいにしなければ、自分は救われないという極めて主観的な思い込みがある。それは、自分と相手の責任を充分に公平に比較したつもりなのだが、結局自分の主観で一方的に判断しているために至極当たり前のように他人のせいにできてしまう。裏を返せば、他人も同じように考えている人ならば、相互に責任のなすりあいという醜い争いが繰り広げられるだけ。責任は結局どちらにもあるというしかない。どうしても決着をつけたいならば、第三者に入ってもらい調停するより方法はない。

14.嫉み深い・他人が羨ましい

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 自分にも他人のような、何不自由のない環境と恵まれた才能が欲しい。
第2段階 自分がいまひとつ、人と比べてぱっとしないのは堪えがたいことであり、タイミングさえ整えばきっと自分の埋もれていた才能が開花し、みんなのように認められるに違いない。
第3段階 他人が羨ましく思えるのは、他人の人生のほんの一面を切り取って、自分の勝手な主観で良い点ばかりにスポットを当てているに過ぎない。なぜなら、他人にも人知れず苦労していることや、苦しいことがあるはずなのに、そのことには一切蓋をしてしまうのは、どう考えても正当な評価とは言えない。同じ事は、自分の身においても起こっているはずであると考えた方が良い。つまり、自分の辛さや悩みなど一切聞き入れる耳を持たずに、「羨ましい、羨ましい」と連呼する人が必ずいると思った方が良い。他人との比較は、結局は不毛なものであり、嫉み以外の何も生まれない。

15.うそをついてしまう

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 少しでも自分をよく見せたい。本当の自分をさらしたくない。
第2段階 うそをつくと言っても、他人に迷惑がかからない範囲であれば構わない。うそをつくことによって、自分や周りの人間の関係がより良くなるならば、うそも方便で大いに活用した方が良いに違いない。
第3段階 うそという行為は、他人に故意に誤った情報を話して、自分に有利な展開を期待するということ。しかし、有利な展開というのが主観的な思惑であり、何ら保証などはない。うそによって相手が思惑通りの行動をすれば良いが、思わぬ展開になった時には取り返しはつかない。うそでない場合は、たとえ取り返しがつかなくても自分自身で納得できるものだが、うそが失敗した時には、想像以上のショックなり罰を受けるはめになる。うそは結局情報操作であるから、いずれどんな形で自分の身にふりかからないとも限らないことは覚悟しておいた方が良い。

16.子供ができない

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 子供がどうしても欲しい。
第2段階 子供がいれば、どんなにか幸せだと思う。もし、子供ができれば、どんな苦労だって乗り越えられるに違いない。
第3段階 子供がいても不幸せという人はいくらでもいるように、子供がいなくても幸せな人もいくらでもいる。子供がいなければ幸せにはなれないというのは、まさに主観的なものと言わざるを得ない。しかし、子供は親の幸せの為に生まれるのではない。子供ができても、その考えを持ち込めば、いずれ子供の負担となる。子供が出来ない点だけを拡大して考えることを止めて、自分自身に関することで自分の幸せを見つけるという考え方にしていくことを薦めたい。その上で、子供ができれば、素直に感謝できる。

17.好きなことだけやってて良いか

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点


うつ病うつ病うつ病版ガイド生活躁病
第1段階 好きなことしかやりたくない。好きな勉強や好きな仕事をしたい。
第2段階 どうして、わざわざ嫌いで退屈な仕事をしているのか、他人の気が知れない。どうせ一回しかない人生なら、好きなことを一生懸命やった方が良いに違いない。
第3段階 もしも、大好きな仕事をするために、前段階としてつまらなくて、退屈な仕事があるなら、あきらめるしかなくなる。好きなことをやり続けて、途中でつまらないと感じた時があったなら、さっさと投げ出すことになる。要するに好きなことと一言で言っても、中身はつまらない部分や退屈な部分も含まれているはず。他人がその部分をやっているだけなのを見て、他人の気が知れないと言うのは視野が狭い。好きなことをやり続けるために行う、嫌いなことの意味について考え直すべき。

18.優柔不断・自信がない

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 自信が持てるような人になりたい。
第2段階 自分の意見がころころ変わるのは自信がない為なので、とにかく自信をつければきっと芯の強い人間に生まれ変われるはずだ。
第3段階 自分の意見が、ころころ変わるというのは、自分の主観的な意見に加え、他人の意見を良いと思えば、自分の意見があるのにも拘わらず書き込んでしまう、言ってみればデフォルトでデータ書き込み可能になっているようなもの。もし、自分の主観を信じているならば、通常は書き込み禁止にしておかなくてはならない。そして、他人の良い意見を聞いた時も、その場でころころ変えずに、吟味して取り入れていくようにする。これもやりすぎれば、今度は頑固者とか融通が効かないということになってしまう。自分の主観に自信を持っていられるためにも、普段から何の分野が得意なのか、何に対してなら自信が持てるのかということを見極めておくことが重要。これによって、闇雲に自信を持つのでは なく、自信過剰人間にならずにいられる。

19.将来が不安で仕方ない

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 将来の不安を取り除きたい。
第2段階 もしも、自分の将来に一点の曇りもないならば、どんなにかすばらしいに違いない。将来に不安がなくなれば、何をすべきかも自ずとはっきりするに違いない。
第3段階 将来が不安というのは、結局現在が不安であることの問題のすり替えではないかと考えてみる必要がある。つまり、将来というのは、結局は現在の自分の記憶と思考とが勝手に作り上げるものだから、現在の要素の範囲を越えるものではない。たとえ、時間的な経過を考慮してのものでも、将来という時点が今現在存在していない以上、どんなに考えても手を出せる性質のものではない。つまり、将来自体が未だ存在することがないことに関しては個人的な問題ではない。もし、個人的な不安であるならば、現在そのように考えざるを得ないという、現在の問題と受け止め対処する方法を考えなくてはならない。将来の不安というのは問題の先送り、即ち現在の自分に対する言い訳である。

20.死ぬことが不安

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 人間は最期には死ぬ。何故人間は死ぬのか、死とは何かを知りたい。
第2段階 人間の究極のテーマである死を分からないで、生きているということは、生きるという意味をはき違えている可能性もある。もし、死そのものを知ることができたなら、きっと人生観が変わるに違いない。
第3段階 自分の死は誰にも経験できない以上、自分の死について主観的に確かめる方法はない。他人の死は、あくまでも客観的な死であり、真の意味の死ではない。結局、死については、客観的に知るだけであり、他人の死を主観的に知ろうとしてもそれはできない。つまり主観的な死と客観的な死とは意味することが違うことを理解しなくてはならない。それを理解するならば、死についての主観的な感想を述べている人々の意見などに惑わされずに、死を主観的に知ることができると思ったり、語れることができると思ったりすることの不毛さを知ることができる。

21.自己中心・身勝手と言われる事が不満

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 他人に自分を合わせたくない。
第2段階 自分を中心に物事を考えるスタイルを崩さなければ、きっと周りの人も認めざるを得なくなるに違いない。
第3段階 社会には常識やルールや習慣というものがある。もし、自分の視点でしか物事を考えないならば、必ず逸脱してしまう。スポーツであればルールを守れない人は退場になり、社会では非常識という烙印を押される。つまり、認められているのではなく、相手にされなくなったということ。要するに、自己中心とはまさに自分の主観を人の迷惑省みずに押し出していく考え方であり、それで良しとするならば、如何なる犯罪だろうが、本人の主観で判断した限りなく自己中心的な行為であるから、それも良しということになる。

22.人を外見で判断してしまうことは何故良くないのか疑問

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 親しくない他人は、外見で判断したい。
第2段階 他人に印象よくしたいと思っている人ならば、外見にも気を使うはずだ。従って、他人を外見で判断しても概ね間違いはないはずだ。
第3段階 外見の良し悪しを測る尺度は何か。外見のうち大きな要素である、ヘアスタイルやファッションは個人の嗜好である。TPOをわきまえている限り、他人を外見で判断することは、主観の強要になりかねない。自分のヘアスタイルやファッションを他人から、あれこれ言われれば、ほっといてくれと思うのが基本にあり、それは強要すべきことではなく、アドバイスという形をとれば良い。

23.自分の意見を人に押し付ける

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 自分の意見は曲げたくない。
第2段階 もしも自分の意見を曲げてしまうなら、自分ではないし、意見を通すことで今の自分が保てているに違いない。
第3段階 まさに、主観を強要して何か問題ありますかという基本的な悩み。主観の強要がまかり通るなら、誰が何を言おうが押し付けようが、何でも当然という顔ができる世界になる。この考え方で社会的に通用してきたというならば、はだかの王様状態に間違いない。つまり、人間には学習能力がある訳で、もしも、自分の周りにいつでも必ず意見を曲げない人がいるとしたら、どのような対応をするだろうかと考えてみれば良い。意見を通して自分が保てているのではなく、コミュニケーションの対象からはずされているだけと知るべき。

24.こだわりが強い

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 これだけは人に譲れないという姿勢を大切にしたい。
第2段階 何事もやるからには中途半端では気が済まない。徹底的に突き詰めることによって、始めて自分のものになるに違いない。
第3段階 こだわりを持って行うこと自体は素晴らしいことである。基本的には、他人に迷惑がかからないのであればこだわりも主観も大切な部分。他人との拘わりでは、気をつけなくてはならないが、自分の意志を貫く場面では、これが一番大きな動機づけでもある。敢えて問題を探すならば、こだわる方向が正しいかどうかを常に見極める努力は持っていなくてはならない。方向性が間違って来た時に、修正できる柔軟性を兼ね備えにくい性質ではあるのだが。

25.愛する人の死

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 愛する人の死を信じたくない。
第2段階 きっと、まだどこかで生きているに違いない。この世界の、自分の知らない場所に隠れてしまっただけだ。いつかまた会えるに違いない。
第3段階 人間の死は避けては通れない。それがたとえ愛しい人であっても。人間は生まれたから死ぬ。生まれなければ、また死もない。つまり、生と死とは別々のものではない。死を否定することは、生を否定することである。愛しい人の死を認めてあげることが、遺された人の最期の役目でもある。いつかまた会えるのではなく、自分の心のなかで、いつでも会うことはできる。

26.嫌いな人と毎日会わなければならない

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 嫌いな人と会いたくない。
第2段階 また、今日も会うかと思うと毎日が憂鬱で仕方ない。もし、会わなくて済むならば、自分のこの鬱積したストレスは、澄み切った青空のように晴れるに違いない。
第3段階 その嫌いな人は、その人の家族から嫌われているだろうか。嫌いな人に、嫌われる責任がある訳ではない。自分に、その嫌いな人の中にある嫌いな性質を見出す能力が備わっているということだ。つまり、嫌いな人というというのは、あくまでも自分の主観が作り上げたもの。他人を自分の思うようにすることはできないし、消すことは尚できない。ならば自分が、その人に対する見方をいろいろ変えてみれば良い。

27.いじめられる

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 いじめられたくない。死んでしまいたい。
第2段階 このままの状態が続くと、もはや生きていくこと自体が辛い。もし、自分がいなくなったら、それをきっかけに、みんながもっと真剣にいじめを考えてくれるに違いない。
第3段階 自分が死ねば、いじめが解決するというのは、自分の主観的判断であって、そんなに思惑どおりに事が進むはずもない。いじめの解決を自分に求める必要もなければ、選択肢としていろいろなことを普段から考えておくことが極めて重要。死を選ぶというのは、いじめからの逃避ではなく、人生そのものからの逃避になってしまうことに気が付いていない。逃避したいのなら、いじめからだけ逃避すれば良い。とにかく、その場を逃れる方法を、死んだつもりで考えることが先決。どんなに考えても不可能だと言うなら、辞めるというリセットボタンがあることを忘れてはならない。命にはリセットボタンはない。

28.友達ができない

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 友達が欲しい。
第2段階 自分には、なんでも話せる友人がいない。そのためか、常に孤独感が襲ってくる。こんな時友達がいたらどんなにか心強く安心に違いない。
第3段階 友達ができれば、孤独感から開放されるという考え方でいくと、友達にその役割を期待することになる。つまり、友達とは自分の孤独を埋めてくれるはずであるという主観でいれば、自ら友達の枠を狭めてしまっている。最初からそのような考え方で友達になる訳ではなく、次第に打ち解けていって、結果的にそうなれば良いという風に考えた方が良い。期待が大きいのは分かるが、その期待に答えられなくてもともとだと思えば別に構わなくなる。

29.すぐに逃げてしまう

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 嫌な事があると、逃げ出したい。
第2段階 自分が苦手な場面は想像するだけで、心臓がばくばくしてしまう。きっと何かとんでもない失敗をしてしまいそうで怖い。逃げてしまうのが最善策だ。
第3段階 逃げることに味を占めると癖になる。逃げることは最善ではなく、最悪である。自分では、逃げ出せば責任を回避できたような気がするが、しかし、その分誰かが自分の責任を負わなければならなくなっている訳だから、他人に迷惑をかけただけのこと。従って、逃げるという行為は責任の放棄であり、いかなる場合も避けなくてはならない。つまり、失敗するということで人格を否定されるのではなく、責任を放棄してしまうことの方が、余程人格を疑われてしまう。失敗をしない人は偉いが、失敗から立ち上がる人はもっと偉い。逃げているのではなく、道を閉ざしていることに気がついていない。

30.親子関係がうまくいかない

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 親との関係を円滑にしたい。
第2段階 親には親の考え方、子には子の考え方がある。意見が異なれば、両者譲ることなく関係が悪化してしまう。両方を立てながら共存する方法があれば、きっとお互い幸せと思う。
第3段階 家庭とはいえひとつの共同体。甘えと甘やかしの構造で成立しているなら砂上の楼閣。お互いの主観がぶつかりあうのはどこの世界も同じ事。家族とて例外ではなく、互いの主観を主張しあうだけならばいずれは崩壊する。その中で、意見が合わないことは、何が合わないかを知ることだと理解し、決してマイナスなことではないと思えれば、両者が少しずつ歩み寄る方法があるはず。どちらかが、一方的に意見を譲らなければ、親だから子だからという甘えであり、主観の強要では何も解決はしない。

31.容姿に自信がない

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 もっと綺麗になりたい、格好良くなりたい
第2段階 容姿が良くなって、みんなに褒められたり、羨ましがられている自分を心の中に作り上げている。容姿さえ良くなれば、もっと他人は自分のことを認めてくれるに違いない。
第3段階 同じ中身ならば、容姿が良いに越したことはないという論理は一理あるが、中身が伴わずに、容姿さえ良ければ認められるだろうという論理はいかにも未熟だ。しかし、容姿は持って生まれたものである以上、簡単に変えることはできない。あとは同じ素材でどこまで良く見せられるかということにかかっている。容姿は整形以外には変えられないと思いがちだが、表情や癖で少しずつは変わっている。年々嗜好も変化することを考えれば、いずれ自分の時代が来ないとは誰にも言えない。

32.幸福感が得られない

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 幸福感を感じたい。
第2段階 何をしても、一時の楽しみに過ぎず幸福感というものがない。何に不満がある訳ではないが、継続する幸福感というものがあるに違いない。
第3段階 幸福感というのは、各自の主観が決めることであるから、絶対的な幸福水準があるという訳ではない。従って、主観である以上は、ある一部分を切り取って幸福であると言うこともできるはず。しかしながら、なおかつ目の前の現実に少しの幸福感を感じることができない人には、結局いつも幸福感を感じることはないと言うべきかもしれない。つまり、自分で勝手に作った幸福の理想像であるにも拘わらず、あたかも客観的な幸福と思い入れ、この水準に達しない限り幸福ではないと判断してしまっている。幸福が得られないのではなく、幸福と認めたくないのではないだろうか。

33.人間存在の意味

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 人間は何故存在しているかを知りたい。
第2段階 人間は偶然で存在しているのではなく、何か超越した絶対的意志によって創造されているに違いない。きっと人間に託された意味があるに違いない。
第3段階 人間は絶対的な存在ではないから、絶対的な意味を持ちようがない。つまり、人間存在の意味は相対的なもので、普遍性は何もない。人間の存在は、相互に関連する関係性においてのみ意味があるだけで、普遍的意味はもっていない。それでは絶対的な意志はどうか、と言えば、絶対的意志が創造物ではないという前提には、いかなる根拠もない。

34.恋愛ができない

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 恋愛をしたい
第2段階 人を好きにはなるけれど、相手の気持ちが変わるような気がして、前に進めなくなる。
第3段階 恋愛というものを、相互の信頼感が既にできあがった状態からでないとスタートできないと思っている。しかし、もしも信頼感ができていたとしても、崩壊しないとは限らない。その信頼感をお互い確かめ合うのが恋愛であって、決して固定できることはない。つまり、相手の気持ちは変わるかもしれないが、自分の気持ちが変わらない保証もどこにもない。未来のことをあれこれ推測しても、推測だけが一人歩きしているだけで、現実と乖離していくだけ。恋愛したいのなら、まずは自分が現実に戻ってくること。

35.人に振り回される

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 意志が強くなりたい。
第2段階 人に振り回されるのは、自分の意志が弱いせい。意志が強くなれば、人に振り回されることもなくなるはず。
第3段階 人に振り回されるというのは、他人に自分を同化させたがる人の傾向。感情移入などは典型だが、自分が他人の中に入り込めば、もはや他人ではなく自分自身がやらなくてはならないと錯覚して行動してしまう。そして、一通り終わって気が付いた時には、他人事に如何に振り回されていたか気づいても後の祭り。すなわち、意志の強さではなく、自分の主観と他人の主観とをしっかりと分けて考えておく習慣をつけなくてはならない。自分と他人を混同してしまっては、振り回されるのも仕方ない。

36.外見で判断される

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点


脊柱側弯症のためのウェイトトレーニング
第1段階 もっと自分の内面を見て欲しい。
第2段階 外見が派手だったりすると、内面まで派手な人間だと思われてしまう。もし、外見で判断されなければ、もっと自分は好感度が上がるに違いない。
第3段階 確かに、ヘアスタイルやファッションは個人の嗜好だから、とやかく言うこともない。外見で判断してしまう人は、「外見で判断して当たり前」と自分の主観を強要しているし、外見で判断されたくないと思っている人は、「内面で判断するのが当たり前」と自分の主観を強要している。別の人はヘアスタイルやファッションは主張だと言う。要するに皆それぞれ主観で判断したり、判断されたりしているのだから、いくら自分で内面を見るべきだと言ってみたところで、外見で見たい人は外見を優先する。これらを考え合わすならば、外見で判断されたくないと切に思うならば、外見をなるべくノーマルにした方が良いという、極めて当たり前の話になってしまう。


37.苦手なタイプの人との付き合い方

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点
第1段階 もっと萎縮せずに、対等に話せるようになりたい。
第2段階 苦手なタイプの人と話をしなければならない場合、どうしても普段通りには話せない。一度苦手意識を持つと、その苦手意識を消すことができない。
第3段階 意識過剰が主な原因。しかし、苦手という意識をなくそうとしてもよけいに意識が向いてしまい、逆効果は必至。そうかと言って、苦手な人に、苦手でなくなってくれと願うのは筋違いであることは言うまでもない。つまり、苦手な人の苦手な部分を感知するセンサーが過敏であり、その人との接触によって自分の存在が危うくなってしまうと思いすぎている。しかし、ある程度鈍感な人は、平気で付き合うことができてしまう。気にし過ぎないようにすることと、慣れることを気長に待つのが一番。

38.生理的に受け付けないタイプの人との付き合い方

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 最小限の付き合いにしたい。
第2段階 相手には落ち度はないが、嫌悪感しか持てないので、できれば無視していたい。その方が、お互いのためには良いに違いない。
第3段階 この場合は、相手の持って生まれた性質に起因しているものの、一方的な拒絶反応。従って、その罪悪感に苦しむことになる。適当な距離を置くことで、過度なストレスを受けないようにするしかない。どうしても毎日会わなくてはならない場合は、「自分の罪悪感を減らしてもらってるんだ」というような別の価値観を是非見出して欲しい。しかし、逆に言えば相当失礼であり、おそらくは相手こそ無視されているという悩みを抱える原因を作っていることも忘れてはならない。無視されるのは相手にとって心地よいはずはない。

39.気に入らないタイプの人との付き合い方

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 できれば自分の周囲からいなくなって欲しい。
第2段階 自分の感覚には合わないところが、鼻につく。このままの状態が続くと、一発触発か、あるいは胃に穴が空いてしまうかのどちらかに違いない。
第3段階 殆どの場合、相手の性質や性格を変えようなどと考え悩むのは無駄なこと。もちろん会社や学校などで付き合わざるを得ない場合でも同じ事。おそらく今後も多種多様な気に入らない人間がいることに気がつくはず。自分のことを棚に上げているということを忘れてはならない。百パーセント逆もあり得る。気に入らないタイプは、いわば自分の好き嫌いであって、ピーマンが嫌いで食べたくないのと大差ない。気に入らなくとも、食わず嫌いになるのではなく、自分の幅を広げる課題と思って取り組んでみる。

40.あからさまに無視される

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 自分の存在を認めさせたい。
第2段階 無視されることで、自分の全人格を否定されているような屈辱感を味合わされている。今の状態では、自分は居ても居ないのと同じ扱い。
第3段階 自分に非がないのに、ある特定の人物から無視されているならば、その人とはこれ以上最悪の状態にはならないと思っておくだけが良い。無視されて悔しいと思えば夜も眠れなくなるが、相手が変わり者だと思えば、少しは気持ちが楽になる。要するに、無視をする病気を持った患者の担当医師のつもりになって、黙って見守っているのが一番。

41.大勢の中で自分の居場所がない

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 少人数では話せるが、大勢いると何も話せなくなる。大人数の中でも自分を出したい。
第2段階 一対一だと話せるが、人数が増えれば増えるほど話せなくなる。周りに大勢いるだけで、孤独感を味わう。大勢のなかでも話せてこそ付き合い上手である。
第3段階 人にはそれぞれ個性がある。そういう個性だと自分で認めておく。むしろその個性を周りにも、得意な一対一の時にアピールしておく。いろいろな個性の人を羨ましがって、自分が違っているからといっていちいち否定していては身がもたない。自分の個性を好きになってあげること。大勢だと気後れしてしまうだけ。決して自分を責めるようなことではない。

42.落ち込みやすいタイプ

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 自分を責めてしまい落ち込み易いので、なんとか変わりたい。
第2段階 なにかあると、すぐにマイナス部分に目がいってしまい、ひとりになると必ず落ち込み立ち直れなくなる。将来もうまくやっていけないに違いない。
第3段階 ものごとにはマイナスだけとか、プラスだけというようなことがない。なぜならマイナスやプラスは相対的なもの、つまり極めて主観的に過ぎない。人間の見方も勿論主観的であるがゆえ、逆に言えば日頃から物事の両面を見る習慣をつけることが大切。まず、マイナスに目がいってしまうなら、次にプラスにも目を向ける癖をつける。落ち込みすぎず傲慢にならず、平衡感覚を養うつもりで試みる。

43.自分だけ仲間はずれになっている

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 仲間はずれの真相を知って、早く現状を変えたい。
第2段階 全員から無視されている感じ。居場所がなく、このままでは辞めるしかない。
第3段階 全員とはいっても、大部分は仕方なしに長いものに巻かれているだけ。つまり、そこに罪悪感やうしろめたさを持っている。兵糧攻めに似た辛い状況だが、実は敵の結束力も時間の問題。つまり、敵もひとりひとりは罪の意識と戦い、必ず脱落者が出る。仲間はずれでも命までは取られないと考え、少し様子を見ておく。仲間はずれの状態を自分がみじめと思ったり、悲しいと思えばよけいに辛くなる。周りに関わらず自分の能力アップのことだけ考える。

44.子育てに自信がない

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 子供に感情的にならずに接したい。
第2段階 子供にはのびのびと育って欲しいと常々思う。子供が間違った方向に育つのは、親の責任だ。従って口やかましくもなる。
第3段階 子供の育て方は、子供の個性によって変化するもの。親の個性を一方的に押し付けたりすれば、子供は歪んでしまう。親は子供の性格を見ながら、伸ばせる部分を伸ばす手伝いをするだけ。それ以上すれば、親に依存するように育ってしまう。結局あくまで子供が主役であるということを忘れず、親はそっと見守っていればよい。その基本があれば、時に口やかましくなろうが、感情的になろうが、子供は最終的にはのびのび育つもの。

45.人を傷つけてしまった

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 自分の罪を償いたい。
第2段階 償えば許してくれるはず。
第3段階 どのような事情であれ、人を傷つけてしまったのであれば、まずは誠意を持って謝罪することが重要。そして、そのことをきっかけに繰り返さぬように反省しなくてはならない。許してもらえることを望むことは、どこまでいっても自分勝手。それを期待せず、これからの行動がこれまで以上に大切な意味を持つと認識すべき。

46.何のために働くのかわからない

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 今の仕事に不満があるので、もっと自分に合った仕事に変えたい。
第2段階 今の仕事は自分には向いていないので、働く目的を見出すことができない。
第3段階 まず、今の仕事の何が自分に向いていないかを考える。職種自体なのか、部門なのか、環境なのか、待遇なのか。次に自分のやりたいことを考える。そして、もう一度今の職場で、自分のやりたいことが実現できないか考えてみる。その上で実現が望めない職場であれば転職もひとつの選択。自分に向くか向かないかということばかり追いつづけると、何回でも繰り返す。好きな仕事の為なら、多少の不満は乗り越えられる。

47.自分を正当に評価してもらえない

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 自分の上司に正当な評価をしてもらいたい。
第2段階 明らかに自分よりも仕事ができない後輩の方をなにかと評価する上司に不満がある。
第3段階 大体正当な評価というが、仕事の成果が数字で現われる部門ならともかく、何を以って正当とするか。結局後輩よりも優れているに違いないとする自分の判断も主観的な思い込みそのものであり、他人から見れば正当な評価とは言い難い。つまり、今現在の評価も絶対的なものではなく、いくらでも変化し得る。自分の能力をアップする努力を忘れなければ、いつかは報われる時が来るはず。

48.好きな仕事に就職できない

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 好きな仕事をしたい。
第2段階 就職口はあるにはあるが、嫌いな仕事しかない。自分の好きな仕事にこだわりたい。嫌いな仕事では、いずれ辞めたくなるに違いない。
第3段階 判断としては間違っていない。時間と生活費の許す範囲で、好きな仕事にこだわるのは良い。年齢制限などを睨みながら、資格を取ったり技術を高めることで、できるだけ就職に有利になるようベストを尽くすしかない。自分で年数のリミットを設定し、その時まで見つからなければ、他の仕事に就くのも潔しとする。

49.就職したけど、辞めてしまった

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 再就職しなければと思う。
第2段階 自分が思い描いていたような仕事ではなく、失望して辞めてしまった。後悔はしていないが、この先同じ事の繰り返しではないかと自信がなくなった。
第3段階 きっとこういう仕事に違いない、という思い込みと現実とのギャップが埋められなかった。仕事内容を事前にリサーチしておくことである程度は避けられる。しかし、多少のギャップは吸収しないと前進できない。仕事にも山もあれば谷もある。山に登る途中には下り坂もあると心して臨む。

50.何のために勉強するのかわからない

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 目標をもって勉強したい。
第2段階 目標があるからこそ勉強する気になるのであって、何の為か分からずには勉強する意欲が湧かない。
第3段階 将来の目標が決まっていれば、確かに効率良く勉強ができ、やる気も湧く。一方では、将来何をしたいのかを決めるために勉強をする。遊びのつもりが勉強になることもあれば、勉強のつもりが何の役にも立たないこともある。まずはシンプルに自分が好きな勉強をし始めれば、それに付随して学ぶべきことは自ずと分かる。

51.内気な性格を直したい

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 外向的になりたい。
第2段階 人と話をするのがとても苦手で、仕事にも影響がある。なんとかしたいが、いまさらなかなか変えられない。
第3段階 技術系の人は、普段は無口でも、一度その分野の話になると止まらなくなってしまうこともある。自分が相手に関心がなければ、必然的に会話もはずまない。自分の内部にだけ関心を向けているため、自分の内気さ加減だけがクローズアップして見えてしまう。多弁である必要はない。関心や興味を少し外に向けてみることから始めてみる。最初から変えられないと思って諦めないこと。少しずつ変えていけば良い。

52.些細なことがいつまでも気になる

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 もっとうまく割り切って、くよくよしない性格になりたい。
第2段階 過去のとるに足らないようなできごとで、何でこうしなかったのかと後悔ばかりしてしまう。後ろ向きな性格が原因に違いない。
第3段階 本当にとるに足らないのではなく、その些細なことと向き合わないから後悔し続ける。もし、些細なことに対しても後悔だけではなく、どうすれば良かったのかという自分なりの結論まで達しておくことで成長がある。過去のこと自体は誰にも変えられないのだから、しっかりと向き合って今後に生かすということで、自分の中で、意味付けができる。

53.気にしていることを言われるとすぐに傷つく

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 少しのことでは傷つかない強い精神力を持ちたい。
第2段階 傷つくのが怖いので、強くなれば傷つかなくなるに違いない。
第3段階 気にしていることを、他人も同じように思っていたことを知らされることで傷つく場合もあれば、傷つきそうなことをわざわざ本人に言う無神経さに傷つく場合もある。つまり、本当の自分を知られたくないとか、知らないふりをしていて欲しいという願望の裏返し。その思惑が裏切られるたび傷つくことになる。自分の勝手な願望どおりになる訳はないのであって、自分の考え方を変えるしかない。例えば、気にしていることを自分の個性とするとか、自分改造計画のアンケートに辛口で協力してもらっているとか、ものは考えようだ。

54.孤独感に耐えられない

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 自分を必要としてくれる人がいて欲しい
第2段階 自分のことを心から心配したり、頼ってくれるような人はいないに違いない。
第3段階 自分が相手にとって如何なる存在かは、相手の言葉や態度から知るしかない。自分で勝手に想像しても、そうかもしれないし、そうでもないかもしれない。もし、相手の言葉や態度から自分が必要とされていないことを知ったなら、そのように受け止めておかなくてはならない。つまり、それが現実であって、それ以上でもそれ以下でもないと認識する。自分が相手に対してなんらかの影響ある存在にならなければ、頼ってくれることもない。一方的に頼られることを待つのではなく、普段から相手を思いやる気持ちを忘れなければ、相手にもきっと伝わるはず。

55.ありがた迷惑な人との付き合い方

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 自分のことは、放って置いて欲しい。
第2段階 自分はもともと、好きでひとりでいるのに、可哀想だと思われるのか、いろいろな集まりや遊びにひっぱり出され、かなり迷惑している。利用されているに違いない。
第3段階 おそらく好意でのことだが、あまり頻繁になったり、迷惑であれば、もっともらしい理由を言って断るしかない。人間関係は全てうまくいく訳はなく、自分を主張すれば、壊れてしまう人間関係もあるが、それで壊れるくらいなら、もともと大した人間関係ではないと割り切る。結局、多かれ少なかれ、誰でも自分の都合で誘ったりする訳だから、利用されていると思えば利用されているし、ありがたいと思えばありがたいだけのこと。要するに受け取り方の問題。

56.勤務時間外の拘束

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 勤務時間以外は会社の人間とは付き合いたくない。
第2段階 勤務時間以外の飲み会や、遊び、スポーツの誘いが多く、断ると仕事に影響がありそうで断わりづらい。
第3段階 本当に嫌ならば、理由を考えてでも断われば良い。プライベートな時間は自由であるから、拘束される必要はない。付き合いが悪くなったとか最初は言われるが、そのうち誰も言わなくなる。仕事への影響に関しては、自分自身がうしろめたさを感じれば影響が出るし、正々堂々としていれば影響など出そうもない。

57.リストラされそう


第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点
第1段階 仕事を失いたくない。
第2段階 今の会社を解雇されれば、すぐに次の仕事が見つかるはずなさそうなので、家族を養っていけなくなってしまう。
第3段階 会社が不要な人材を解雇するのは、会社経営から見れば極めて合理的なこと。解雇されないに越したことはないが、解雇される可能性はゼロとは言えない。会社の看板や肩書きがなくなれば、ただのおじさんやおばさんになることは否定できない。自分自身の能力や技術をアップさせ、資格や免許など一般的に通用するものを取得したりするのもひとつの方法だが、ハードな仕事を経験しているタフな人であれば、どこでも生き残れる。解雇されれば家族を養えないと決めつければ、常に解雇の不安に恐れることになる。

58.どんな仕事が向いているか分からない

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点


"現金のための減量"
第1段階 自分の性格や能力に向いた仕事に就きたい。
第2段階 いろいろある職種の中から、自分に合った仕事を見つけるのが難しい。見つけ方が分からない。
第3段階 自分に向いた仕事という探し方よりも、まずは好きな仕事、やりたい仕事であることが重要。自分がどの職業に向いているか、どのような部門に向いているか、案外やってみないと分からない。職業にしても、外部からみるのと、内部で見るのとではかなり違うことが多い。外から眺めて自分に向いていると思っても、実際の現場は向いてないかもしれない。つまり、それらのギャップを乗り越えるためには、好きであることが一番の力になってくれる。向いていると思うだけでは、向いてなかった場合に、自分の気持ちの支えがなくなる。見つけ方ではなく、日頃からどんな仕事があるか関心を持っていることが大切。

59.悪口・陰口を言われる

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 悪口を言われ、しかも謝罪はしない。仕返しをしたい。
第2段階 悪口を言われ、このまま黙っていては認めてしまったみたいで腹が立つ。仕返しをしなくては気持ちが納まらない。
第3段階 黙っていることはないので、直接本人に抗議すべき。それ以外の行為を行えば、相手に再度悪意に解釈され、泥沼にはまっていくようなもの。直接言っても、らちがあかない相手であれば、相手にしない方が賢明。安易に仕返しなどをしたら、気持ちが納まるどころか、思わぬ悪い展開になる危険性が大。いざとなれば法的な手段をとれば良い。

60.人付き合いが苦手

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 人と、うまく付き合いたい。
第2段階 誰とでもそつなく、付き合っている人をみると羨ましい。自分は無口なので、うまく話しができない。
第3段階 誰とでも上手に話せる人も、最初から上手な人もいれば、徐々に上手になった人もいる。無口だから話せないと思い込まずに、まずは人の話をよく聞く人になるのもひとつの方法。話を聞いているのかと思ったら、今までの話と何の脈絡のない話を始める人など、会話が成立しない人が結構多い。誰かに話したいという欲求のある人は、話を最後まで聞いてくれる人を求めている。そのうち自然と会話になれば良い。

61.リーダー・役員にされそう

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 責任のあることをやりたくない。
第2段階 リーダーや役員になれば、指導力や発言を要求されることが多くなり、自分にはとてもできないと思い、毎日が憂鬱になる。
第3段階 推薦の場合は、他人の目からみれば向いているという評価の現われ。しかし、仕事である以上は、向いているか向いていないかというより、好きな人がやるのが一番良い。特にやってくれる人がいなくて、頼まれてしまって困っている場合などでも、他にいないからやらなくては仕方ないという親切な判断をしなくても良い。該当者がいない場合でも、決して自分がやるかやらないかという選択肢だけではない。まして、その選択肢を考える責任も自分にはないと考える。その会なり団体の全体の問題と割り切り、個人的な問題にすり返られないようにすれば良い。

62.他人の幸せを素直に喜べない

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 自分が幸せになりたい。
第2段階 他人の幸せは嫉ましい。他人が幸せになった分、自分のことが哀れで惨めに思えてくる。自分には幸せは手に入らないに違いない。
第3段階 常に他人との比較で自分の幸せ度を評価しようとするために、結果として他人の幸せを素直には喜べなくなるという論理。しかし、他人の幸せ度はその人の主観であるから、自分の主観では計れないもの。いたずらに他人と比較してみても、結局は自分の主観における幸せ度ランキングに他ならず、事実とかけ離れたものになっているかもしれない。つまりは他人の幸せを自分の主観で測ろうという妄想が自分を苦しめているに過ぎない。自分の幸せは自分にしか分からない。だから、自分の目の前に不幸しかないと思っていても、他人からは幸せに見えていることもある。自分の幸せは他人の不幸で手に入るのではなく、自分が気がつくこと。

63.ひとりよがり

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 もっと評価してもらいたい。
第2段階 自分には人並み以上の能力があり、自分の中ではかなり高い評価なのだが、いまいち他人に評価してもらえない。もっと自分は高く評価されるはず
第3段階 主観的な評価が高く、客観的な評価が低いというのは、極めて多くあること。自分に自信があるのは良いことだが、他人からどう見えるかという点に、もう少し興味を持つべき。具体的に思いつかなければ、過去に自分がすごいとか偉いとか感じたことがらの、どういう点がすばらしく感じたのかを思い出すのもひとつの方法。それらをヒントに、最初は物まねもどきでも、徐々にオリジナリティーは出てくるもの。自分の能力は表現しなければ誰にも評価はしてもらえない。

64.宗教の勧誘をする友人

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 友人関係を壊さないように、うまく断わりたい。
第2段階 友人はある宗教にはまっているだけで、いままでどおりの付き合いができるに違いない。
第3段階 宗教にもよるが、一般的にある宗教を信じると、その宗教だけが真理のように思い込んでしまう。信じるという行為は主観的なものであり、他人に押し付けるものではない。その思い込みの中にある友人と、今までどおりの付き合いをしたいなら、はっきりと断わる勇気が必要。友人が独善的な考え方に変わっていれば、もとどおりの付き合いをしようと思うなら、かなりの時間根気よく話し合う場面が必要。結局、勧誘だけが目的ならば、まもなく消えてしまうはず。その上で続いていくのが、本当の友人関係。

65.本音と建前を使い分けてしまう

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 本音を言いたい。
第2段階 本音を言うと相手を傷つけたり、よけいなことを言ってしまうのが恐い。建前で無難にやり過ごすのが一番。
第3段階 誰にでも本音を言いたいという欲求がある。しかし、相手によって使い分けることは、むしろ当たり前。職場関係・近所付き合い・親戚付き合いなど、気を使わずにいたら、間違いなく崩壊する。しかし、これが友人レベルの話であれば、本音で気を使わずに話せる友人は親友となる。本音や建前は、なにも別々の人格が受け持っているのではない。自分の主観はあくまで一つなのだが、場面によって主観をストレートに表現できるか、できないかという違い。本音を表現できる相手がいるということが幸せなことであり、誰に対しても表現できるということは全ての人の理想とするところかもしれない。

66.自分の運命を悲観してしまう

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 もっと違う境遇に生まれたかった。
第2段階 自分の運命は変えられないに違いない。
第3段階 確かに生まれてきた境遇は、自分の生き方に影響を及ぼす。しかし、それ以上に自分で決めてきたことが自分の生き方になっていることも事実。運命を信じ、変えられないと思うのも自分自身。いつまでも自分の境遇のせいにばかりはできない。自分の境遇や運命的なことばかり考え悲観しているよりも、変えられないと思い込んでいる運命を、変える方法を自分で探してみることが先決。運命は決まってはいない。なぜなら、未来のことで決まっていることなどひとつもない。

67.自分の宗教以外は不幸になると言う

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 家族のひとりがある宗教にはまってしまい、はやく辞めて欲しい。
第2段階 このままの状態では家族がばらばらの危機。いくら説得しても聞く耳を持たない。
第3段階 自分の宗教を信ずることが幸せであるから、家族も同じ宗教を信じないといずれ不幸になってしまう、という脅迫型の信仰。しかし、その理論は極めて独断と偏見に満ちたもの。他人であれば放っておくこともできるが、家族であればそうも言ってはいられない。その信仰の根拠は、信ずる者しか救われないという、極めて度量の狭い話。信仰心の強さは、信者を広める努力と実績に比例するものであるから、家族は第一に標的になる。マインドコントロールを解くことの難しさは、某宗教集団の例を見るまでもない。まだ、初期段階であれば、信仰の論理的な矛盾を導き出せるが、矛盾点に対する反応によっては、専門家に相談されることをお薦めしたい。

68.全力を傾けられない

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 好きなことに対して、全力を尽くしたい。
第2段階 全力でなにかをできないので、好きなことも結局それ程好きではなかったのかな、と思ってしまう。
第3段階 自分が思い描ける能力を全力とすれば、明らかにやり残したという不完全燃焼のものがあるということ。全力になるのを踏み切れないものは、自分の中にある言い訳ではないだろうか。何かできなかったり、失敗しても全力ではなかったことが、いつも言い分けとなり自分を傷つけないようにしている。このような無意識のうちに自己防衛をしていることは案外自分では気がつかないもの。普段から好きなものをあきらめることが多いと思い当たる人なのかもしれない。諦めそうになった時に、言い訳を既に見つけていないかどうかチェックしてみる習慣をつける。

69.見返りを期待してしまう

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 見返りが欲しい。
第2段階 自分がしてあげたことが、相手に有益なら見返りがあっても当然だ。
第3段階 相手の気持ちを見返りによって量ることに慣れてしまえば、心のこもった感謝の言葉などいらなくなってしまう。感謝の気持ちも要求されれば、見返りの言葉になってしまう。全ての行為は仕事であり、その仕事に対する報酬という形でしか報われないことになる。しかし、本当の感謝の気持ちは思いがけない場面で、思いがけない人によって行われる無償の行為によってこそ湧き起こるのではないだろうか。見返りを期待しない行為に、人は感動をするのであって、ギブアンドテイクではそれは望めない。感謝の言葉や見返りなどを頂かない方がむしろ、自分の行為にうぬぼれなくて済む。

70.自分に甘く、他人に厳しい

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 自分はマイペース、他人もマイペースにしたい。
第2段階 自分のことは自分が一番よく知っているから、マイペースでやるが、他人は厳しくしなくては、すぐに怠ける。
第3段階 自分と他人をひっくり返せば、いかに滅茶苦茶なことかわかりそうなことだが、マイペース強要人間に逆はあり得ない。自分に甘いならば、他人にも甘く、他人に厳しくしたいならば、それ以上に自分に厳しくしなければ、誰も言うことを聞かなくなる。

71.人の意見を聞くと皆正しく聞こえる

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 自分の意見を持ちたい。
第2段階 自分は人の意見に左右されやすいのは、自分なりの主義や主張がないからだ。
第3段階 他人の意見が皆正しく聞こえる人は、他人と自分を同化して聞いている。他人の目線になってしまっている以上、もはや客観的に聞くスタイルではなくなっている。つまり、正しく聞こえると思っていることは、相手の主観的な意見をそのまま受け入れ易いということ。正しいかどうかは別問題。もし、正しさの判断をしたいのであれば、いかに主観を取り除けるかにかかっている。普通は、自分の身に置き換えてみたり、あるいはできるだけ主観を排除して聞くことで、他人の意見の客観性や妥当性を判断している。主観が入るほど事実は事実ではなくなるから、従って正しい認識とは乖離していくもの。日頃から、他人の主観に当たる部分と事実をごちゃまぜにせず、これは、この人の主観であると分 けて聞くようにするくせをつけるようにする。

72.友人の裏切りがゆるせない

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 自分を裏切った友人に仕返ししたい。
第2段階 自分を裏切った友人は、すでに自分としては友人ではなく、憎むべき他人。仕返ししなくては気持ちが納まらない。
第3段階 実は仕返しなどしなくとも、裏切った友人はいずれ、うしろめたさや後悔などに苦しむ。人は成長すればするほど過去を引っ張り出してはあの時はああだった、こうだったと考えてしまう。このことは自身の経験からも自明であるはず。考えるだけではなく、落ち込んだり悩みとなって友人を苦しめる。裏切り自体はその友人の心から消えることはなく、手間をかけず黙っていても、仕返し以上の充分な効果が期待できる。逆に、仕返しをしてしまえば、裏切りの報いとしてのダメージはあっても、同時に友人の心の中では、裏切りを正当化させてしまうことになる。

73.友人の欠点が目につく

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 友人と普通に付き合いたい。
第2段階 友人ができても、しばらくつきあうと、良いところもあるはずなのに、その友人の悪いところにばかり目がいってしまう。
第3段階 欠点を探そうとすれば、どんな人でも欠点はある。同時にどんな人にでも長所がある。友人の欠点にばかり目がいくというのは、言ってみれば完璧を満点として始める減点法。逆の見方を意識するようにすれば、相手の長所にも気がつくはず。長所も短所も両方受け止めることができるかできないかは、自分次第。友人ならば、お互いの短所を注意して、直すように教えてあげれば良い。社会人になれば、わざわざ注意してくれる人はいなくなる。

74.友人を相関関係で見る

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 間違いない友人が欲しい。
第2段階 友人を選ぶ際には、誰の友人かということが重要。
第3段階 友人の友人とは友人になれるに違いないというのは、これはこれで良いのかも知れないが、嫌いな友人の友人とは友人になれないというのは、いかにも狭い考え方。友人を相関関係、つまりお互いの繋がり方で捉えるというのは、結局派閥の始まりであり、ひとりひとりの人格を無視してしまう恐れがある。友人を勝手な派閥に分けてしまえば、自分の属すると信じている派閥以外の友人とは付き合いずらくなってしまう。誰の友人であるかは、それなりに意味のあることだが、無闇にそのことばかりに捕らわれていると、結局は後悔することになる。友人くらいは必ず自分で会って、実際に自分で話してみて友人になれそうな人かどうか決めるべきであって、友人の友人を無条件で友人にしてみたり、嫌 いな友人の友人はお断りというのでは、あまりに形式すぎて人間的ではない。

75.自分から謝れない

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 自分が悪い時は、自分の方から謝れるようになりたい。
第2段階 他人や会社のためにはいくらでも頭を下げられるのに、本当に自分が悪い時には、自分の弱さが暴露されるような気がして、どうしても頭が下がらない。
第3段階 一言で言ってプライドが高いため。常に人よりも上位にいる気持ちが、頭を下げさせない。他人の謝るという行為の中に、そもそも憐れみや惨めさしか見つけていないために、いざ自分が頭を下げて謝るという場合、それらの思い込みが邪魔をしている。謝ることイコール敗北であり弱者であるという図式を勝手に作り上げてしまっている。まずは自分の誤った考えを取り除かなくてはならない。そうすれば、謝るという行為が、決して自分の弱さの表明ではなく、むしろ不必要に高くなってしまったプライドとの決別の表明ということに気が付くはずだ。

76.自分から挨拶できない

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 挨拶のできる人になりたい。
第2段階 相手から先に挨拶してもらわないと、自分からは恥ずかしくて挨拶できない。
第3段階 挨拶は人間関係の基本中の基本。ここから全ては始まると言っても過言ではない。自分から挨拶ができない場合、相手によっては非常に不快感を覚える人もいるので要注意。自分から挨拶できないというのは、相手に無視されたり、不快な返事をされたりしたことが原因で挨拶できなくなることも考えられるが、基本的には恥ずかしさや照れでできない。やはり、日頃から家族や近所の人に挨拶を心掛け、徐々に職場でも自分から進んで挨拶するようになりたい。

77.単調な生活が耐えられない

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 変化のある生活を送りたい。
第2段階 充実した生活とは、変化のある生活である。
第3段階 学校でも会社でも、平日は基本的に同じパターンの繰り返しで、内容が毎日違うと言えば違うし、似ていると言えば似ている。しかしこれが平均的な学生や社会人の毎日。もっと大雑把に言ってしまえば、一生朝起きて、会社や仕事場で仕事をして、夜に寝るということの繰り返し。しかし、これはあくまでリズムであって、メロディーではない。リズムを聞いて単調でつまらないと言ってしまっては、良い曲は作れる訳がない。メロディーを作るのは自分自身。単調なリズムにのせて、心に響く曲にすれば良い。

78.人生は苦しいことが多く悲観してしまう

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点


第1段階 人生はもっと楽しくあって欲しい。
第2段階 勉強したり、仕事をしたりで、結局人生の大半の時間は苦しいことに費やされてしまう。もっと人生は明るく楽しいはずだ。
第3段階 まさにもっともな話で、誰も好き好んで、苦しい思いをしたい訳ではない。しかし、勉強したり、仕事をすること自体がもともと苦しい性質を持っている訳ではない。それを行う人間が、苦しみを作り出す生き物だということ。勉強自体はいろいろな知らないことが分かるようになるのだから、実は本来楽しく気持ちの良いこと。でも、その勉強を、進学や、就職などと結びつけるような思考になってしまっていて、勉強の出来・不出来で一喜一憂してしまうため、苦しみを生じさせている。だから、本当は勉強する時は、勉強のことだけをなるべく考えるようにした方が楽しいし、仕事だって充実感を得られるはず。今日一日を楽しく充実するように努力していくことが一番大切ということ。あまり先の ことまで考えたからといって、明日すら生きている保証はない。将来のことは、将来になった時の自分が対応してくれると思えば良い。

79.学歴に劣等感がある

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第1段階 学歴の高い人間が憎い
第2段階 学歴が高い人間は、口にはださなくとも、学歴の高さを心の中で自慢して、学歴のない人間をばかにしているに違いない。
第3段階 人が心の中でどう思っているかは分からないとしても、言葉の端々で学歴や職業を自慢している人は確かにいる。学歴や職業にコンプレックスを持つ人ほど、他人の学歴や職業に関心を持ち、大袈裟に反応する傾向がある。自慢したい人間は、何を言われても自慢したいし、ばかにもしたい。そんなことに、いちいち反応してあげるから、余計に自慢したくなるもの。自分は自分、他人は他人と思っていれば良いだけ。

80.感情がすぐ顔に出る

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第1段階 感情が顔に出ないようになりたい。
第2段階 感情が表に出てしまえば、自分が何を思っているのか手に取るように相手に分かってしまうに違いない。
第3段階 感情を表に出さなくなれば、逆に無表情とか何を考えているか分からないとか言われる。感情は心の表現のひとつだから、心に何らかの衝撃が加われば、感情として表に出るのが自然。自然体で生きていることの表れだから、無理に変えようとすれば、必ず体に悪影響が出るもの。感情が分かり易い人は、周りから見ればある意味安心されやすく、むしろ好意的に受け止められる。

81.感情を押し殺してしまう

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第1段階 感情を表に出したい。
第2段階 感情を表に出すと、周りの人に自分の気持ちや性格を悟られてしまうに違いない。
第3段階 自分が何を考えているのか、他人には知って欲しくないという願望が根底にある。従って、言葉を選んで発言し、常に人の顔色を伺う。他人もきっと自分の顔色をよく見ているはずだから、よけいに感情を押し殺す習慣が身についてしまった。しかし、人間は余程うまく表情を消したようで、どこかに表れてしまうもの。周りの人は、案外その微妙な変化を見逃さない。結局他人の余計な推理が加わり、思わぬ人間性を作り上げられてしまったりする。感情を表に出したから都合が悪くなったり、感情を押し殺したから都合が良くなったり、そんなに自分の思惑通りに他人が行動する訳ではない。

82.注目されたい

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第1段階 自分の能力に気がついて欲しい。
第2段階 自分の能力は潜在的には優れているので、時機が訪れればきっと注目の的になるに違いない。
第3段階 自分の能力を自分自身が評価する場合、過大評価にはなっても過小評価にはなりにくいもの。その辺を差し引いておかないと、あとあとショックが大きくなるだけ。注目される根拠は何か、他人や同僚より一体何が優れているのか、注目されるようになる経緯は何か、などを冷静に分析してみておいた方がよい。注目されるかされないかは別として、自分の能力に不足している点をはっきりさせておくという意味では、今後の参考にはなる。

83.他人が自分の期待を裏切る

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第1段階 他人には自分の思うように動いて欲しい。
第2段階 自分は他人のことも充分把握できる。だから他人が今何をすべきなのかも分かる。だからそのようにしないと、いらいらしてしまう。
第3段階 会社の管理職ともなれば、ある意味毎日がこのようなことの連続かもしれない。他人を動かすというのは、それだけで一冊の本が書けるし、むしろ書き足りないくらいのテーマなのかもしれない。しかし、自分が人を動かすというスタンスでいる限りは、この悩みは解決することがない。他人あるいは部下が、動きやすい環境を整えることが、管理職の第一の仕事である。そこを改善せずに、他人や部下を思うように動かせるなどとは思い込まない方が良い。

84.友人の話にはうわのそら

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第1段階 友人の話にも興味を持ちたい。
第2段階 友人の話は、余程の話題でないと、退屈に思えてしまう。自分が関心がない話にどうやって興味を持てばよいかわからない。
第3段階 話題というのは、いつでも関心のあることばかりとは限らない。テレビのニュースでも、興味を失えばチャンネルを替えてしまう。しかし友人の話とテレビの話題とでは全く違う面がある。もしも、友人自体に興味があれば、関心のない話題であっても、どのような意見を持っているのかという関心の持ち方がある。結局話題というより、友人に関心があるかどうかに尽きてしまう。友人の話にうわのそらになってしまうのは、つまりはその友人に関心が持てないということが大きな原因ではないだろうか。

85.ストレスが発散できない

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第1段階 気分転換をしたい。
第2段階 気分転換したつもりでも、すぐに元通りになってしまう。このままではストレスが溜まる一方だ。
第3段階 ストレスは精神的なものだから、頭を使うものより、体を動かす方が良い。気分転換はあくまで、気分転換であって、ストレスの原因を消している訳ではない。だから元通りと思えば、その通りかもしれないが、少なくとも気分転換している間は、ストレスとは無縁の状態でいられるということに価値があることを評価したい。ストレスを発散するとは、そういうこと。なくなるということではない。

86.八方美人の性格

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第1段階 全ての友人に好かれたい。
第2段階 いろいろなタイプの友人にそれぞれ好かれるためには、友人によって態度や性格を変化させなければならない。
第3段階 相手に応じて自分を変えて対応するタイプ。おそらく誰にでもうまく合わせようと思っているいわゆる八方美人。自分のスタイルは本来ひとつであるが、それを貫いた場合のデメリットを考えてしまい、いくつかのスタイルを使い分けてしまう。自分自身で納得できているならそれもひとつの処世術だが、無意識にそうなってしまうのならば、やはり自分を良く見せたいという気持ちが強いのかもしれない。自分ではうまくいっているつもりでも、周りにとっては信用できないタイプと思われてしまう。信用されないよりは、嫌われる方が人間性という面では救われるのではないだろうか。 

87.見栄っ張りな性格

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第1段階 人の前では、背伸びしてしまう。
第2段階 今の自分に足りない部分は、なんとしてでも補わなければならない。
第3段階 現状の自分を認めていない別の自分がいる。その別の自分に成りすましてしまうことで、人間関係を作ってしまう。しかし、所詮は本来の自分ではないから、背伸びしている分、負担になってしまう。現状の自分に足りない部分に対して向き合うことから逃げてしまっている。その努力を放棄して、いたずらに別の自分を作り上げているだけ。足りない部分をしっかりと認識して、直すべきは直し、努力すべきは努力することしかない。それを怠っては成長は期待できない。

88.人の親切を疑ってしまう

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第1段階 人の親切が本当かどうか見分けたい。
第2段階 人がしてくれる親切には、見返りのないものから、恩着せがましいものや、相手の利益の為のものまでいろいろある。
第3段階 人を見る目というのは、やはり裏切られたり、騙されたりしながら歪んでしまったり、養われたりする面がある。いわゆる、おいしい話を持ちかけて来るような場合は疑ってかかるべきだし、やたらと人や物などを紹介したがる場合なども疑っておいた方が良い。要するに自分のタイミングではない親切、あくまで相手のタイミングなり、都合なりで湧いて出てきたような親切は疑わしい。しかし、これもひとつの目安に過ぎない。やはり、簡単に人を信じることもできないし、かと言って簡単に疑って相手を傷つけてしまうこともある。いままでのつきあいに応じて自分が判断していくより方法はない。共通の友人がいるなら、相談してみるのが一番現実的。

89.完璧主義

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第1段階 なにごとも完璧でありたい。
第2段階 ものごとは全て完璧な姿が一番美しい。完璧でないことを許せなく感じる。
第3段階 不完全なものより、完全なものの方が良いと思うため、何事も中途半端で不完全では済ませなくなる。完璧に一個仕上げることと、五割を二個作るということを比較してみる場合、ニーズによっては後者が求められる場合もある。つまり、完璧さが必要でない場合にまで、完璧さにこだわることは、過剰な供給と言われても仕方がない。同じ事は人間関係にも言える。いくら自分が完璧さに美徳を感じているとしても、他人にとってはどうでも良いこともある。自分の価値観を他人に強要しているだけのこと。ものごとの価値を測るのは、完璧さという指標だけではないと知るべき。

90.自分しか信じられない

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第1段階 他人のことを、どうしたら信じられるのか知りたい。
第2段階 自分は自分の利益のために行動するように、他人もその人自身の利益のために行動するはず。それならば、他人が自分のために行動してくれるとは思えない。
第3段階 人はひとりで生きてはいけない。人は確かに自分の利益のために仕事をするが、その仕事をする人がいるから、社会全体の利益が生じている。自己の利益が他人の不利益になるというのは、狭い見方であって、広い見方をすれば、自己の利益が他人の利益に繋がっている。誰も好き好んで不利益なことはしたがらないが、人の役にも立ちたいとも願っている。そのような共通の認識が暗黙のうちにあるから、人は他人を信じることができるし、他人も自分を信じてくれるはずだと思える。 

91.会社に行きたくない

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第1段階 会社に行きたくない。
第2段階 会社に行けば、仕事や人間関係のストレスで疲れ果てる。
第3段階 会社と仕事と人間関係はどうしても切り離せない関係にあるので、会社イコールストレスという関係ができあがっている。結局この状態の前段階にハードな仕事、嫌いな上司、無責任な同僚、働かない後輩という部分があったはず。ストレスを溜め込んだ為に、一気に出社拒否になってしまった。自分が我慢しなければ人間関係がうまくいかないのではなく、自分だけが我慢してもうまくいかないことが分かったはず。人間関係を、我慢か我慢しないかという枠組みで捉えすぎている。もっとお互いに言うべきことを言えるような人間関係の作り方でいかないと、全員がまいってしまう。職場の雰囲気が悪いのは、何も言わずに我慢していること。

92.失敗すると立ち直れない

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第1段階 失敗したくない。
第2段階 失敗すると、自分を責めてしまい、とことん落ち込むまで自分を許せない。
第3段階 試行錯誤という言葉があるように、失敗や間違いを重ねて、成功は導き出される。一言で失敗といっても様々だが、どんな小さなミスでも、それを次に活かせると思えば、ただのミスではなくなるはず。失敗を失敗のまま終わらせることがあれば本当の失敗になる。いかに深く落ち込むかというのが、自分なりのけじめのつけ方かもしれないが、それは他人から見れば、いわゆる落ち込み方の美学に浸っているだけ。そろそろ、そのような美学は止めて、試行錯誤の考え方でいく。失敗をしない人は偉いが、失敗から立ち直る人はもっと偉い。

93.自分の友人のグループが嫌い

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 もっと良い友人に恵まれたい。
第2段階 他のグループに比べると、自分のいるグループは地味でつまらない。
第3段階 グループというのは、ある程度価値観の似た者同士が集まることが多い。友人が地味でつまらないというならば、自分も友人から見れば地味でつまらない存在かもしれない。つまり、友人同士ならば相互にそれぞれの個性や良さを引き出しあう訳だから、それがうまくできていなかったり、最初から諦めてしまっている。他のグループが羨ましいと思うのは、それがうまくいっているということで、もともとの素材の違いだけではない。

94.周りの目が気になって仕事が手につかない

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第1段階 周りを気にせず仕事をしたい。
第2段階 自分は仕事が遅く、ミスも多いので、周りから監視されている。
第3段階 過去に、自分の仕事のやり方や失敗などを厳しく注意されたことが精神的なダメージとなっている。注意や苦言というのは、本来は良くなって欲しいからするのであると理解し納得しておく。自分の人格に対してのことだと思ってしまうと辛くなるだけだから、注意や苦言の内容だけに目を向けるようにする。その時の上司の威圧的な顔や、ひどくてばかにしたような言い方は、自分の中で付属品として扱いを小さくするように心がける。

95.人前であがる

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第1段階 人前でもあがらないようになりたい。
第2段階 人前で発言するような場合、注目されていると、あがって真っ白になってしまい、うまく話せなくなる。
第3段階 人前で普段以上にうまく話さなくてはという気持ちが強すぎると、自分へのプレッシャーになってしまう。自己紹介や挨拶なども、うけようとすればするほど、すべってしまう。逆に、つまらない内容を事務的に発言する時に、それほどあがらないのはプレッシャーが少ないためだ。要するに、うけようとか盛り上げようとかうまく話そうとかは、この際人にまかせて、自分の話は極力短くする。つまらなくて盛り下がる前に終わってしまうことがポイント。あがらずに話せれば良いとする。

96.恥ずかしがりの性格が嫌い

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 恥ずかしがり屋の性格を直したい。 
第2段階 恥ずかしがり屋なため、学校でも職場でもおとなしいと思われ、損な性格だと思う。
第3段階 対人関係では、確かに最初のうちは損してしまう性格かもしれない。しかし、慣れてくると、かめばかむほど味が出てくるタイプの人が多い。性格がおとなしい人が好きな人もいれば、嫌いな人もいる。それはどんな性格でも同じこと。性格を無理に直したいと悩むより、自分の性格にあった仕事や職場、友人を見つけることに力を注ぐ方が賢い生き方かもしれない。損な面ばかり見つける性格では悲観的なので、もっと自分の中の良い面を探すくらい楽観的になった方が良い。

97.メリットのある友人とだけ付き合う

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 メリットのある友人とだけ付き合いたい。
第2段階 自分にメリットのある友人とは付き合うが、メリットのない友人とは極力付き合わない。
第3段階 ひとつの考え方だとは思うが、本来は損得勘定抜きで付き合えるのが友人だったはず。メリット第一主義で友人を選り好みする場合、今メリットがあっても、いずれメリットがなくなり友人でなくなる場合や、今メリットがないために、いずれメリットがあっても友人ではない場合などを消去していくと、結局常時メリットのある友人しか残らなくなる。要するにメリットがあるかないかなどという狭い基準で友人を選択していれば、本当に自分にとって大切な友人をみすみす捨ててしまうことになる。それさえ覚悟であれば、本人の自由。

98.喜怒哀楽が激しい

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 感情が激しいのを直したい。
第2段階 感情の起伏が激しい為か、誰も近寄らなくなってしまった。
第3段階 いわゆる情緒不安定。喜怒哀楽のうちで最も問題なのは、「怒」の部分、つまり周りにとっては怒りの感情をぶつけられる事ほど迷惑なことはない。自分自身で過去の怒りの爆発のデータを覚えておいてメモしておくことを薦めたい。これによって、自分自身の怒りのスイッチが入る共通点を探しておく。予め怒りのスイッチのおおよその見当をつけておくことで、できるだけ回避する。いつも、前触れもないなどというのは、すぐに病院に行くことを薦めたい。

99.人にラベルを貼って見てしまう

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点


第1段階 自分が分かりやすいので、グループ分けしてしまう。
第2段階 人にはタイプがあるので、それぞれラベルを貼っておくと付き合いやすい。
第3段階 自分の頭の中で勝手にやっている限りはひとつの付き合い方の智慧。ラベルを貼ったから付き合いやすいというより、タイプ別の付き合い方を自分なりに考えているために、付き合うこつをある程度習得できているのかもしれない。しかし、ラベルを貼って人をグループ分けできたつもりでも、主観的なラベルは、別名偏見ということを覚えておかなくてはならない。あまり当たっているからといって調子に乗って人に自慢したりすると、思わぬ反感を買ってしまうから要注意。

100.人の誤りを指摘したい

第1段階 欲望 第2段階 主観的な思い込み 第3段階 問題点・矛盾点

第1段階 他人の過ちを見つけると注意したい。
第2段階 他人がみすみす悪い方向に進むのを黙って放ってはおけない。自分が言わなくてはと思う。
第3段階 いわゆる正義感が強いということ。もちろん立派なことには違いないのだが、相手がいつも素直に聞き入れてくれるとは限らない。極端な話、全くの赤の他人に悪いことを悪いと忠告する場合、相手によってはそれを理解はしても、不意打ちという点にだけ反応し、とっさに言い訳を考え、逆襲を試みるはず。なぜなら喧嘩を売られたと判断されてしまう。正義感からの忠告は、友人や自分の目の届く範囲の人に限った方が良い。誰彼構わず忠告するのは、正義感を通り越して無謀な行為。命を落とせば元も子もない。



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